backronym
【訳語】逆アクロニム(定訳なし)
【語義】1. もともと頭字語(acronym)ではなかったが、あたかも頭字語であるかのように元のフル表記が後付けされた単語。例: Yahoo = "Yet Another Hierarchical Officious Oracle" など。
2. 本来 acronym であったが、いずれかのアルファベットの表す意味が当初と変わったというケースも、フル表記を後付けしたという観点で backronym の一種とみなされる。RAID が代表的。本来は "Redundant Array of Inexpensive Disks" の略だったが、その後ディスクが安くなり "Inexpensive" はもはや特徴とならなくなったため、後付けで "Redundant Array of Independent Disks" ということになった。
実はこの単語、もう英辞郎にも載っているし Wiki にも収録されていて、「見なれない単語」では決してないのですが、このブログの初期に取り上げた retcon と同類なので一応エントリしました。
Wiki にも収録されていると書きましたが、日本語版の方は記述内容がどうもおかしい模様です。
A backronym or bacronym is a type of acronym that begins as an ordinary word, and is later interpreted as an acronym.(英語版)
バクロニム(英:backronym または bacronym)とは元々頭字語(アクロニム)ではない言葉の各文字をとって新たに頭字語としたものである。(日本語版)
↑英語版の定義に比べて、なんだか言ってることがよく判んないですね。その後の記述にも明らかな誤りがあって、
バクロニムの例としてRAM(Random Access Memory)は英単語のramと同じ様に発音される。なお厳密に言うとアクロニムは実際にある単語と同じように発音される場合だけを意味し、それだけでなくアルファベット名で読まれる語を含めた頭字語はイニシャリズム(initialism)と呼ばれる。
RAM は acronym であって、backroynym ではありません。英語版で同じ箇所を確認すると、どうやら「発音の仕方で acronym と initialiasm は区別される」という話と RAM のことがごっちゃになっているようです。
An acronym is a word created from the initial letters of a phrase: for example, Random Access Memory becomes RAM, pronounced as the word "ram";
さて、backronym には公式なものも非公式なものもあるようで、非公式つまりウソ造語の中にはとんでもないこじつけとか、意図的な揶揄などもあるようです。以下、[ ] 内は私のコメント
GOLF = Gentlemen Only, Ladies Forbidden [かなり説得力ありますね]
CQD(救難信号)= Come Quick, Distress または、~, Danger、~, Dammit [←最後のが面白い]
IBM = I've Been Moved [部署替えが頻繁だったらしい。笑えます]
Army = Aren't Really Marines Yet [これも、いかにもです]
NASA = Need Another Seven Astronauts
最後の NASA なんか、ジョークとしてよく出来ています。日本語ではできない言葉遊びのひとつですね。ちょっと羨ましい。
この記事へのコメントは終了しました。
コメント