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2007.04.16

♭ 恩師の英語指導

はじめにお断り。
英語の恩師のことを書こうとしているが、もしその内容が identification の手掛かりになってしまった場合は、関係各位にご寛恕を請いたい。なお、恩師は数年前に鬼籍に入っている。

私が恩師の英語指導を受け始めたのは、小学校 5 年の冬。恩師というのは近所の知り合いで、その当時は私大の外国語学部を卒業し、2 年間ほどの留学を経てさらに東京外国語大学に入学しなおしてまた学生をやっていた頃だった。

週 2 回、各 2 時間というスケジュールで通い始めたが、私のほかは恩師の親戚の子たち --- 私より数年年長 --- だけという、今思えばぜいたくな準個人指導の体制。1 回当たりの時間も、しばらくすると恩師の気分でいくらでも延びるようになり、何年か後には毎回 4、5 時間くらいは当たり前という風だった。

各回の学習範囲については、新出単語をすべて調べておく。最初から研究社の英和中を与えられた。

「授業」は、A 面に書いた「あと追い読み」とその訳出を中心に進み(生徒が複数のときは輪読方式)、その合い間に文法解説や発音指導が入るのだが、文法解説にはいきなり高校並みの文法用語を使い、発音指導にも最初から発音記号を導入するという「容赦のなさ」が恩師のスタイルだった(もしかすると、相手に合わせて加減するということを知らなかっただけかもしれない)。

中学生用の標準教科書の 1 学年分を 2 か月ほどで消化するというペースだったので、半年くらいで中学英語の学習が終わる。そうすると、次は別の出版社の教科書 3 学年分を終わらせる。そんなコースを数社分繰り返し、その間にも L.A Hill などの教材を副読本にして、とにかく「英語をたくさん読む」。

中学生課程が片付いたら、次は高校用の教科書を同じように数社分総ナメする。それがおおよそ終わったのが、中学 2~3 年生の頃。

それ以降のテキストは、「英語の素材ならなんでも 」という感じで、

・Penguin や Puffin のペーパーバック
・英字新聞/雑誌の切り抜き
・Progress シリーズ(私立中高で採用されることが多い有名な教科書)
・大学入試問題

などを手当たり次第に「大量に」こなす。Alice in Wonderland を読んだときなどは、岩崎民平の訳本も併せて鑑賞するという、今思えば英米の文化まで含めた「総合的な指導」が展開されていたことになる。

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こんな勉強方法を 6 年以上も続ければ、たいていの人はそれなり以上の英語力を身に付けられるだろう。恩師が私に注ぎ込んでくれた指導の質と量を考えれば、今の自分の英語力には未だ恥じ入るばかりなのだが、機会があれば、どこかの中学生にこれと同じ指導をしてみたいと、教師をやめた今でも実は思っているのはもちろん内緒だ。

12:01 午後 翻訳・英語・ことば |

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